プロジェクト

PROJECT

低コストで高品質な
翻訳サービスで、
インバウンド市場に
新たな価値を創る。

低コストで高品質な
翻訳サービスで、
インバウンド市場に
新たな価値を創る。

THE PROBLEM

課題

低単価×高品質の翻訳サービスでリクルートのマーケット拡大を。
訪日外国人が急増する中で、リクルートの事業会社が運営する「じゃらんnet」に掲載いただいているクライアントである旅館やホテルからも「訪日外国人向けの多言語サイトを創りたい」という相談がよく寄せられていました。しかし、想像以上に費用がかかることから断念するケースも多く、その費用の大部分を占めるのが翻訳コスト。当時、自動翻訳のクオリティは翻訳としては不十分であり、とはいえ翻訳会社は決して安いサービスではありません。
そのような状況の中で、サービスデザイン職としてリクルートライフスタイル領域に携わっていた大坪はリクルートの各事業会社の中でも、特にじゃらん、ホットペッパーなどライフスタイル領域のメディアで多言語化検討が進んでいるものの、翻訳コストが大きな壁になっていることを耳にしました。
そこで、大坪は「リクルートの各事業会社が他より低価格で高品質の翻訳サービスを実現できれば、リクルートのマーケットがもっと広がるのでは」と考え、その課題解決手段としてリクルートコミュニケーションズ(以下、RCO)主導で「多言語翻訳プラットフォーム」の開発に取り組むことを決意したのです。
THE PROCESS

プロセス

サービスの優位性とは何か?
競合となりうる翻訳会社との差別化や、リクルート各事業会社のニーズを探りにいく中でまず着目したのが、「グループ内外注翻訳内容の重複」。これまでリクルート事業会社が各社で持つサービス・メディアの翻訳が必要になった際、同じような内容でも各社別々の翻訳会社に依頼し、コストが重複していたケースも多々ありました。そこで、グループ内横断で対訳データをDB化することで、使えば使うほど安くなるクラウド翻訳の仕組みを構築することを思い付きました。
そこで、大坪は「じゃらん」に実装する形で効果検証を始めましたが、その役割はメディアを運営するリクルートの事業会社と翻訳会社との間を繋ぐことがメインで、RCOとしてはほぼ介在価値を発揮できていませんでした。さらに、リクルート事業会社と会話を深めていく中で「安く創れるから、多言語化を進めよう」という単純な話ではなく、「多言語化した後、どうマネタイズするのか」という翻訳データを実際に見て・使用するクライアントやカスタマーへの提供価値まで視野に入れたサービスが必要であると大坪は気が付いたのです。しかもその当時、競合の翻訳エンジンの機能が飛躍的に向上し、低コスト×高品質を目指す多言語翻訳プラットフォームの優位性は大きく揺らいでいました。
THE SOLUTION

解決策

ノウハウの積み重ねから生まれた「日本語正規化エンジン」。
そこで大坪は、多言語翻訳プラットフォームの性能をさらに磨く方法を検討する必要があると捉えました。改めて自分たちの強みを検討した結果、出てきた答えが「領域特化型」への道でした。たとえば、旅館のWEBサイトでよく見かける「素泊まり」や部屋の名前である「桜の間」といった業界特有の表現は、一般的な言葉の意味と異なるため、誤訳になりがちです。こういった固有名詞や専門用語の翻訳は、飲食や旅行などリクルートの事業領域に特化して機械学習や対訳データの蓄積を続けてきた、このプラットフォームにとって得意領域。さらに翻訳が破綻する原因として、日本語の原文が崩れているからではないかという仮説から、新たな機能として「日本語正規化エンジン」を開発・搭載しました。低コストの機械翻訳で、特定領域にフィットする翻訳品質を実現するという、このサービスならではの強みを創り上げていったのです。
THE RESULTS

結果

領域横断のメリットを活かしながら、進化を続ける。
現在は、主にリクルートにおける飲食領域と旅行領域を中心にこのプラットフォームを活用した業務支援サービスを展開しています。導入実績例としては「ホットペッパー」に掲載されている3万5000店舗のページ翻訳を行い、900程度の宿泊施設にもサービスを提供。導入先は着実に増えています。リクルートグループのインバウンドマーケットへのサービス強化に貢献しているものの、大坪はマネタイズという点でまだまだ課題を感じており、今後はチャットボットの多言語翻訳機能への実装なども進めていく予定です。RCOの持つ領域横断性というメリットを活かしながら、様々な苦労や反省を乗り越えて、大坪が実現したRCO独自開発のオリジナルプロダクト。社内で様々な賞を受賞しており、今後もさらなる進化が期待されています。


※2018年6月取材情報に基づく
STAFF