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Mobile World Congress速報レポート 〜その3~

2017/03/22Sakura

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さてさて、そろそろ速報といえるか怪しくなってきましたが、MWC2017レポートその3をお届けします!

その2の “全体的な展示の内容としても、目立っていたのは車、VRが多かったですね。” という素晴らしい振りを受けて、今回はMWCで体験した VR(Virtual Reality) についてレポートしようと思います。前段レポートは下記からご覧ください。おっと、申し遅れました。プランナーのSakuraです。


今回、会場を回っていると本当にいたるところでVRの展示を見かけました。最終日の4日目にもなると、だんだんと会場もすいてきていましたが、VR体験周りは最後まで割と行列ができていたりして盛り上がりを見せていました。その中でも1日目に見た中で一番人が集まっていたのはSamsungですね。CNNも来てました。予約できたものの”Astro Ship”はなんと1時間以上後、やっと体験できたといった人気ぶりです。
  ▲Samsung VRラインナップ
  ▲Samsung VR(左:Astro Ship、右:Skeleton)


上記のSamsungをはじめとして動く機器に乗って体験するVRも多く見られました。ただ、そういったVRの中には、かなりの映像酔いを感じるものもあり、その酔いを経験するとVRが人の感覚に及ぼす影響の大きさを感じざるを得ず、VRに潜むリスクとして指摘されている “ VRを悪用すれば「相手を洗脳できる」「数千人を嘔吐させられる」※1 ” といったことも納得感がありました。映像酔いの原因は諸説あるようですが、今後なんらかの形で生活にVRが入り込んでくるとすると、この問題にどう向き合うかは大きな課題となりそうだと感じました。
※1:参考 VRを悪用すれば「相手を洗脳できる」「数千人を嘔吐させられる」 「サマーレッスン」開発者がリスク指摘


一方、従来のヘッドマウントディスプレイのみのVRもまだまだ見かけられました。特にHTCのVRのリアリティには驚きました。エレベーターでビルの上に登ってから、外に突き出す板を歩き、最後は飛び降りるという体験でしたが、高さは何も変わっていないのにエレベーターで登ったりする感覚もあり、映像の種類やVRの演出技術によっては乗り物に乗らずとも十分没入感を感じられるのではないかという印象でした。
  ▲左上:VMware、右上:IBM、下:HTC


エンターテイメント性の高いものが多い中、VRベースのゲームを使ってリハビリをするという医療への展開も一部見られました。下記はすでに実際に病院で利用もされているそうです。(ただ、ヘッドマウントディスプレイ等も使用せず、ディスプレイの上のカメラで動きを感知するそうなので、他のVRとは少し意味合いが違うかもしれない)
  ▲eodyne(Rehabilitation Gaming System)


全体を通して

  • 多くのVRがあったが、今後の展望を聞いても現状はエンターテイメントとしての利用想定が多い印象。

  • なぜVRなのか?については、「VRならよりリアルに空間を感じられるため人をcreativeにする」という意見をセッションやブースで耳にし、教育やショッピング等にも使えるという可能性も考えられなくはないが、酔うというUXのマイナスと天秤にかけると、やはりとても現状ままでは日常使用に取り入れるのは厳しそうという印象。

ということで、個人的にはまだまだ厳しい印象を受けたVRですが、VRの展示の多さを見るに、現状では引き続き力を入れている企業は多いようなので、今後の展開に期待!


MWCのためにバルセロナで過ごした1週間は、はじめての海外出張でワクワクドキドキ学びつつ、さらに時差の影響もあったのか「日が変わる前に寝て朝6~7時頃に起床する」という普段完璧夜型の私では考えられないステキ生活を送れた1週間でございました。帰国した当日から即刻夜型に戻ったので、もしかしたら1週間のVRだったのかな…不思議だな(笑)そんなくだらないつぶやきを残しつつ、レポートその3を終わります(^o^)/



番外編
VRとは関係なかったのですが、個人的に全体を通して結構印象に残ったのは「浜松ホトニクス」の展示でした。
センサーをおでこにつけて、「動け!」と念じると車が発進、念じるのをやめると停止する。というもの。やってみた。なにこれすごい!
まぁ種明かしとしては、センサーで脳の酸素レベルを検知していて、念じる “think” すると酸素レベルが高くなり、考えるのをやめるとそれが低下するので、その変化を利用しているというものだったのですが、一瞬「え?!考えていることを遂に感知できるようになったのか?!」と思わせる夢のある感じと、結果種明かしでちょっと残念さを感じるものの、そのおかげで何を売りとした展示なのかしっかりと印象に残す巧みさがとても印象に残ったのでした。
   ▲浜松ホトニクスの展示