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Google Cloud Next 2017での雑感

2017/03/16stokuhara

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A型几帳面で面倒臭がりの徳原です。アドテク部では珍しいインフラの人です。
アドテク部エンジニアのうちインフラエンジニア比率は5%くらいなので、絶滅危惧種です。
we are hiring!!!

では、本題。
先週3/8~3/10にかけてアメリカのサンフランシスコで開催された
『Google Cloud Next 2017』
に参加したので雑感を綴らせていただこうと思います。
(本当は参加したセッション内容とか、新プロダクトについて発表内容まとめとかしようとしたのですが、オフィシャルでまとめられてるし、そもそも動画が全部youtubeにアップされていたので、感想だけです)
  動画リンク-> Google Cloud Next ‘17 - All Sessions
  まとめリンク-> 100 announcements (!) from Google Cloud Next ‘17

BootCamp

内容に入る前に、BootCampにも参加したのでそちらも載せておきます。
BootCampはGoogle Cloud Nextの前2日である3/6,3/7で開催されるハンズオントレーニングの事です。
今回自分は、

  • From Data to Insights with BigQuery Next 2017
  • Securing Your Environments on GCP

の2つに参加しました。
どちらも実際のgcpプロジェクトを使っての研修です。
他にもハンズオンの種類はありましたが、自分が参加したこの2つはどちらも基礎的な内容だと思います。ハンズオンの良い点は、体系的にまとまっている、普段自分が使わない機能に関しても何かしらの例題で実際に動かす事をさせてくれることだと思っています。それによって、こんな使い方もできたのか、と知見を広げてくれ良い刺激になります。
有料ハンズオンなので具体的な内容記載は控えますが、ハンズオンの概要は以下のような感じです。

From Data to Insights with BigQuery Next 2017

  • 概要(そもそもBigQueryとはなんぞや)
  • Web UIからのQuery実行
  • BigQueryのデータロードの方法
  • データロードする際のファイル形式の違いによるロード速度の違い
  • nestの使い方

非正規化したファイルやらjson,csvのロード時間を比較するなどとてもためになった。

Securing Your Environments on GCP

  • GCPのdefaultセキュリティ設定について
  • Bastion Host(踏み台)をつかってのGCEアクセス
  • GCSのACLについて
  • IAM
  • ネットワーク周り
     複数プロジェクトをまたぐ構成ではネットワーク設計はかなり重要ですね。
     XPSなど面白いことを学べました。
  • 2段階認証をePass FIDO -NFC security keyを使って実装

ちなみにePass FIDO -NFC security keyはもらえました。ありがとうgoogle
このトークンはパスワードのPCにさしてタッチするだけで設定、認証ができる優れもの。
設定認証が簡単なのは素晴らしいですね。


どちらもとても有意義なハンズオンでした。



では以下からセッションの内容に入ります。

Google Cloud Next 2017

keynoteを見ていると、BigData、Machine Learningに力を入れてきたなという印象です。kaggleも買収してましたし。
新プロダクトのDataprepや、BigQueryのData Transfer Serviceによる他SaaSとの連携、Vision APIによる動画に出てくる物の自動タグ付けなど、今すぐにでも検証したいと思うプロダクトが多く発表されました。
特にDataprepは使ってみたいですね。Dataprep、Dataflow、Pub/Subをつかった構成の説明もありましたし、これはprivate betaプログラムに申し込むしかない!
しかし、この構成はGCPにがっつりロックインされる構成なので、個人的には悩みどころです。マネージドサービスというのはとても楽ですが、その分中身が分からないという怖さもあります。マネージドサービスとこちらで構築するものの線引きは重要ですね。
また、初日のkeynoteにあったDemocratize AI(AIを民主化する)というワードがやけに心に残っています。Machine Learningの事はミリもわかりませんが、誰でも使えるというのであれば何かインフラ分野でもMachine Learningを使った新しい取り組みも今後していきたいと思いました。


グループウェアであるG Suite Businessでも良いアップデートが多数ありました。Drive File Stream、Team Driveなどgoogle driveがより使い易くなりそうですね。
個人的に気になったのはjamboardです。端的に言うと仮想ホワイトボードですかね。一つのボードを遠隔地と共有し、文字記入や、スプレッドシートのデータを貼り付けたりがリアルタイムで同期されるようです。会場にデモ機があったのですが、ホワイトボードのように指でこすって字が消えるUIには感動しました。jamboard以外の端末でどのようなインタフェースで動作するのかが気になるところ。
買ってくれないかな(ちらっちらっ)
 jamboardについてはこちら->jamboard


自分は主にGCEや、IAMなどのsecurity、DevOPS的な内容のセッションを中心に参加し、その中の一つにCRE(Customer Reliability Engineering)チームに所属している方のセッションがありました。
 セッションタイトル: Ten common causes of downtime and how to avoid them
内容としては、あるシステムがあり、こういうケースの場合、システムのどこそこに負荷がかかりサービスダウンしますよね。その場合はこう回避しましょう。 ということを、障害にありがちな10パターンほど紹介してくれるセッションです。
各パターンについても勉強になりますし、そもそもとして障害を予測する / 防ぐために、

  • Blameless postmortems(直訳すると個人を批判しない事後検討。障害振り返り)
  • Disaster Testing (カオスモンキー的な)
  • Reliability reviews

をやりましょうと。(これはSREの考え方のようです。)
言葉にされると特に特殊なことをしているというわけではなく、当たり前のことを当たり前のように実施しており、さらにそれを体系化・仕組み化し運用フローを回し、高い成果を出しているのだと思いました。 Disaster Testingは実施ハードルが高いですが、やるべきですよね。(白目)

そういえば東京でもNextが開催されるみたいです。

おまけ

  • 参加賞のT-shirtと入場パス
    入場パスは中にチップが埋まっているのか、携帯で読み込んで参加チェックしたり、各ブースでかざすと情報が送られてきたりする

  • きゅうり!!
    tensorflowできゅうりの大きさを判別するやつです。

  • jupiter switch
    ケーブルはtwinax cableみたいな感じ

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