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AAAI報告記【4日目】

2017/02/09stakaya

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サンフランシスコ4日目、今日は5時半に起床し、Uberに飛び乗ってGolden Gate Parkというところまで出かけ、 カンファレンス開始前に10km程走ってきました、意外とまだ元気があるAIです。

現在、私はサンフランシスコで開催中の Association for the Advancement of Artificial Intelligence (AAAI) に参加しており、 この記事はその4日目の参加記録になります。

この参加報告では、現地から毎日、リアルタイムに、私が参加したセッションの様子を報告していきます!

AAAI-17/IAAI-17 Joint Invited Talk

MITのRuss Tedrake教授による講演がありました。 現在はToyota Research InstituteのVice Presidentであり、更にかつてはDARPA Robotics ChallengeのMITチームのリーダーだったとのこと。

この講演では、現在のロボットに何ができて何ができないか、最適化問題としてのロボットの動きの定式化とその解き方などについての講演がありました。 この”最適化でロボットの運動を書く”方法はそのメインの潮流ではないものの、確実にその流れは来ているとのこと。 また、当然、現実のロボットの動きのスピードに合うように解く必要があるため、最適化問題は数秒で解く必要があり、 最適化の活用先としては、行動計画・運動制御・物体認識に使われているようです。

私はこの分野はまったくの素人ですが、最近ではBoston Dynamicsなどが公開している動画を見るに、 「実際の産業でのロボット活用はもう目前なのではないか?」という気持ちにすらなります。

図:通常の機械学習と違い大量のデータがなく、都度、ロボットを稼働させねばデータが手にはいらないという問題がある

図:データはなくても、ロボットがどう動くのか・動けるのかは(ニュートン)力学や拘束条件付の局値問題(ラグランジュの未定乗数)により縛りを受け、これがどうロボットを行動させるかの事前知識となる

図:ロボットの状態を、その動きに縛り(関節が変な方向に行かないなど)をつけて最適化として定式化

図:「どっちのパスを選ぶか、どっちの足を先に出すか」などの選択は組み合わせ最適化問題となる

図:”物に触る”や”足をつける”などの接触を混合整数計画問題として書いている

What’s Hot 2

最近の様々なカンファレンス・学会のホットトピックが何なのかが聞けるセッションに参加しました。 進化計算系の最大の国際会議GECCOでは、 昨年(2016年)のホットトピックとして

  • 組み合わせ最適化
  • 理論(進化計算の実行時間解析の理論的アプローチ)
  • (実世界への応用: 自動運転飛行機などへの適用)

が上げられていました。 組み合わせ最適化のヒューリスティックな解法は、ここでも流行っているんですねぇ。 また、今年のカンファレンスGECCO 2017はベルリン開催だそうです。

そして、残りの講演ですが… 全部で4つ予定されていた講演のうち3つがキャンセル されてしまいました。 本当はKDDやKaggleの”What’s Hot?“が聞けるはずだったのですが…こんなのありなんですね。

ML25: Recommender Systems

通常、レコメンドなどでしばしば行われる行列分解(Matrix Factorization, MF)を実際に計算する際には、 Alternating Least Squares(ALS)がよく使われます(Apache Sparkのライブラリにもありますね!)。 これは分解される2つの行列を交互に固定して最適化計算していく手法なのですが、なぜ一気に全部の変数を扱わず 交互に計算するのかというと、全体を同時に考えると非凸な最適化問題になるからです。 しかし一方、このやり方は、計算された答えが局所最適解になっている可能性を否定しないので、よりよいやり方を考えたという研究がありました。 具体的には全領域で正になるような多項式を考え、目的関数を二乗和の多項式の最適化として記述することで計算可能にするそうです。 講演の元になっている論文は多分コチラ。 また、Determinantal Point Processesという点過程の1種を活用したSGDの効率化や、 データが十分に存在しない状況において、オンラインでのレコメンドをするために、 アイテムのコンテキストと、更に、ユーザのソーシャルな関係も付加的なデータとして考慮し多椀バンディットによりレコメンドアイテムを変えていく手法、 最期に、行列Xが低ランクだとした時、計量が与えられた可微分多様体であるリーマン多様体上での計量を手がかりに、 部分的に観測されたXのデータからその全体を推定する方法などが提唱されていました。

個人的には2乗和の多項式を活用した新しいMFが気になります。

速報につき、内容の詳細が間違っていたら是非ご指摘ください。

・・・参加4日目の現場からは以上です。

最終日は短く、これにてAAAIカンファレンスは終了です。 4日間の参加を終え、おかげさまで私も無事に出張を完了できそうです。 ここで紹介した話+αで、面白そうな論文の紹介は追々やっていきます! でわでわ。