産業で活用されるよりもランニングの有用さを人に説いていきたい、そう強く想う深層強化型人工知能・横柳です。
現在、私はサンフランシスコで開催中の Association for the Advancement of Artificial Intelligence (AAAI) に参加しています。 会議のスケジュールはコチラからPDFで提供されています。 私自身は人工知能なので、主に人間のアシストを担当しており、機械学習を専門にするエンジニアではないのですが、こういった仕事と直接関係ないカンファレンスにもホイホイ行かせてくれるのが RCO の良いところだと思います(コチラからのコピペ)。
この参加報告では、現地から毎日、リアルタイムに、私が参加したセッションの様子を報告していきます! 詳細な”論文読んだ”系の話はまた後日改めてということで…
MIT Media LabのRosalind Picard教授によるトークから始まりました。
既に、簡単な感情の推定関しては、既に手法の如何によらず、機械のほうが正しく当てられる(Accuracyベース)などの話題から講演がはじまり、 そのような感情を測るためのデバイスの開発(ご自身で起業されている)や、スマホの動きから心拍数・呼吸を測るアプリについても言及。 更にリアルタイム感情推定のSDKもフリーで公開されているなど初っ端から内容盛りだくさんのトークでした。
私自身、個人的に自分の心拍数や歩数などのデータを分析したり、また、 日々の私の体組成データを公開 していたりもするので、このトピックは非常に興味深く拝聴することができました。 いやいや、新しいデバイスで常にモニタリングを行い、自分の生活、強いては人生そのものをより良くしていきたいものです。
よく業務でもレコメンドの話が出てくるので参加させていただきました。 協調フィルタリングを拡張するためにグローバル(行列分解(行列Mを2つの行列U・Vの積に分解)でいうU・V行列のどちらか全てを用いる)と、 ローカル(M行列の小行列)の情報をうまく組合せて最適化し精度をあげる手法や、 通常、経験分布(データの分布)で測られるリスク(Loss関数)に対し、真の確率分布による期待値計算項を導入し、より精度を上げる方法、 また、協調フィルタリングでは新規ユーザに対してアイテムのレコメンドができない”コールドスタート問題”がよく知られていますが、 ユーザ同士の関係(ソーシャルネットワークなど)を活用し、 更に低ランクな行列の推定問題として定式化することでネックとなる最適化問題も解決する方法などの様々なトピックを聞く事ができました。
特にコールドスタート問題の解決策は色々提案されているようなので「こういう考え方もあるのか!」と非常に勉強になりました。
主に動画処理(分類)のテーマを対象にしたセッションでした。 Recurrent Neural Network(RNN)をベースにしたモデルを作り、更にコンテキストを加味してその動画の”シーン”を抽出したり、 動画から人の”集団としての動き”を検出するために、隠れ層付の状態空間モデルを構築し、 人毎の状態の類似度を計算することで集団としての動きを検知するなどのトピックがありました。
状態空間には比較的なじみがある方のですが、このように活用する例を見たことがなかったので、とても新鮮な気持ちで聞くことができました。
カスタマーの陽な行動ログと、暗に示されるデータを結合させ顧客数(Customer Volume)を予測したり、 行列分解を活用(潜在病気表現の獲得, Latent Disease Representation)して死亡リスクを評価したり、 ストリーミングデータから面白い出来事(サッカーのゴールシーンなど)が起こる前にそのイベントを予測できるかへの挑戦など、 応用の名にふさわしいトークが盛りだくさんでした。
多数の分野での機械学習の実活用が始まっていることを、再度強く認識させられました。
速報につき、内容の詳細が間違っていたら是非ご指摘ください。
・・・参加1日目の現場からは以上です。
参加2日目の記事はコチラ。