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AdTech:NY 2013

2013/12/25J.K

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こんにちは。ITプランナーのJ.Kです。

もう一ヶ月以上経ってしまうのですが、先月11月6〜7日でアドテク動向調査のためAdTech:NYに参加してきました。

キーノートは本サイトの方にビデオが紹介されていますし、あちこちのブログでもまとめられているようですね。

それ以外で自分が参加したセッションを一部紹介したいと思います。

Measuring Content Marketing Distirbution and Performance

  • Jonathan Blank(Social Media Marketing Manager WellPoint)氏、Rebecca Lieb(Digital Advertising & Media Analyst Altimeter Group)氏、Steve Sachs(CEO OneSpot)氏によるパネルディスカッション。
  • 「コンテンツマーケティングも結果を出すためには、ターゲットの決定・仮説の組み立て・測定可能なKPIを設定することが大切」という主旨
  • 「自分たちが集中するべき2〜3種類のターゲットを絞り込み、そのターゲットに向けた適切なコンテンツを適切なタイミングで適切な場に配信することで、消費者とのコミュニケーションを形成しましょう。そして仮説に基づきWeb上で測定可能なKPI(例えばビデオ閲覧やダウンロード)を設定することで、コンテンツの実績を可視化して改善につなげていきましょう」

Surviving The Programmatic Buying Bubble

  • Eric Picard(CEO Rare Crowds)氏、Jocelyn Griffing(CEO Media Darwin)氏、Kevin Ryan(CEO Motivity Marketing)氏、Tom Hespos(CEO Underscore Marketing)氏、Tricia Nichols(SVP Marketing Gap)氏によるパネルディスカッション。
  • 「自動化を恐れるのではなく、自動化によって業務が軽量化されスタッフが身軽になり、更にデータを活用することで運用を効率化していきましょう」という主旨
  • 「従来のエージェンシーの仕事のやり方を完全に否定するわけではないが、自動化によるコストとパフォーマンスは優れていて、広告主もこれまでの計画を捨てパートナーを見直しブランドの再設計に迫られている。これからは自動化で代行できる業務人員を維持するだけの利益確保は難しくなるので、機械による自動化と人間による運用を戦略的に統合していくことで本当の強さを発揮していこう」

The Real Online Connections

  • Gary Vaynerchuk(Co-Founder Vaynermedia)氏、Kathryn Kulik(Global SVP, Sales & Marketing CBS Interactive)氏によるパネルディスカッション。
  • 「マルチディスプレイ化が進みリアルとオンラインが接続され日常に広告が溢れる中で、煩わしくなく記憶に残るものとして、娯楽や利便性に優れた情報や機能を持つ広告を提供して行こう」という主旨
  • 「TVを見ながらスマホでショッピングする利用者の増加に伴い、複数のプラットフォームで同時に広告をつないで成果を上げていく要求が強い。キャンペーンを俯瞰的に捉えてTV広告からソーシャルのアクションを引き出すために、有力な広告戦略を立てた上に、ターゲットのデモグラフィックが異なるならその戦略も変えなければならない」

Detecting Non-Human Traffic on RTB: Best Practices

  • Jalal Nasir(Pixalate, Inc.)氏によるプレゼン。
  • 「広告在庫の品質の保証は買い手側だけの問題ではなく売り手側の問題でもある。両者ともに技術を使って広告の在庫品質を保証していかなければならない」という主旨
  • 「オンライン広告の34%、モバイル広告の38%が詐称というデータがある。人海戦術やクリック買収による人為的なもの、簡単なものから学習機能を搭載したボットによるもの、様々な種類があるが検知可能なものも多くある。IPアドレスやユーザーエージェントまたツールバーインストールで区別したり、また収集した行動履歴から区別する技術手法が開発されている。この様な技術を活用して自身の広告在庫の品質を保証していく必要がある」

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などなど、今回のAdTech:NYではモバイル・ソーシャル・テレビに焦点があたっていましたが、モバイルやソーシャルに関しては新しい技術が注目を集めるというよりは、より広告の品質を高め効果を上げていくにはどうするべきかについての話題が多かったように感じました。

またテレビについても、ケーブルテレビが広く普及しているアメリカならではのターゲットを絞り込んだ広告在庫販売や効果測定などの技術は、環境も異なる日本でそのまますぐに日本で展開することは難しそうではあるのですが、インターネットを介した動画視聴のシェアが拡大している点では日本にも共通するところがあり、そう言った技術は遅かれ早かれ日本にも展開されるのでしょうね。

最後に、普段からまあまあ人の多い銀座で働いてはいるのですが、今回初めて訪問したニューヨークの街の活気には驚きました。

デジタルサイネージやビルボードに囲まれたタイムズスクエア、終電のない24時間エンターテイメントの溢れる街中を歩いていると、AdTech:NYで語られた「ターゲティングやマルチデバイス化が進み広告に囲まれるからこそ、煩わしくなく楽しく便利で記憶に残る広告を目指す」という言葉が東京にいる時より身近に感じられました。

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それではまた〜